「今度は、もう二度と君を離さない。」
藤井風『HACHICO』は、
再会と約束、やさしさと祈りを込めた1曲。
忠犬ハチ公のモチーフとともに、「誰かを想い、共にいる」ことの深さが描かれます。
本記事では歌詞の一節ごとに和訳と考察を行い、
繰り返される言葉の中に宿るメッセージをひも解いていきます。
『HACHICO』Pre-Chorus:呼びかけの反復
どこに行こう ハチ公(×4)
和訳:
どこへ行こうか、ハチ公。
解説:
繰り返されるフレーズは、愛する存在との対話を象徴。
相手に委ねながら寄り添う姿勢が滲んでいます。
『HACHICO』Chorus:再会の喜びと誓い
君は辛抱強く僕を待ってくれた どこに行こう ハチ公 今度はもう二度と君を離さない
和訳:
君は、ずっと僕を待ってくれてたね。
どこへ行こうか、ハチ公。
今度こそ、君を絶対に離さない。
解説:
ハチ公の忠誠をベースに、「待っていてくれた君」への感謝と誓いが描かれます。
「離さない」という言葉が何度も繰り返されるのは、過去への悔いと、未来への決意の裏返しです。
Verse 2:たどり着いた愛の場所
君にたどり着くまでに 全てをくぐり抜けてきた 君を喜ばせる方法ならたくさんある
和訳:
君に辿り着くまでに、色んな困難を乗り越えてきたよ。
君を笑顔にする方法なら、たくさんあるんだ。
解説:
主人公が経験した道のりと、今ここにいる理由が語られるパート。
愛の形は派手ではなく、静かな肯定で満たされています。
Refrain:静かな休日の祈り
みんなは大声で叫んだりしてるけど 僕らはここで超チルにノってる この平和をみんなと分かち合いたいよ
和訳:
みんな騒いでるけど、僕らはここで心地よく過ごしてる。
この平和を、世界中のみんなと分かち合いたいんだ。
解説:
大きな音ではなく、静けさの中にある幸福を歌ったフレーズ。
藤井風らしい穏やかなメッセージが響きます。
Outro:永遠の再会の約束
今度はもう二度と君を離さない 焦ることはない ゆっくりいこう
和訳:
もう二度と君を離さない。
焦らずに、ゆっくり歩いていこう。
解説:
別れの痛みを知ったからこそ言える、真っ直ぐな愛の誓い。
全体を通して「つながり」と「やさしさ」が静かに満ちています。
まとめ|『HACHICO』は“ともに歩く”歌
『HACHICO』は、再会・約束・感謝を主軸とした、
“ともに在ること”の尊さを描いた歌。
「今度はもう離さない」という言葉は、
すべての“待ってくれていた誰か”への、
最大限の愛の表現なのかもしれません。